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蓄膿症(副鼻腔炎)

お子さんが、鼻水がなかなか止まらなかったり、鼻がつまって苦しそうにしていたりすることはありませんか?
もしかしたら、それは蓄膿症(ちくのうしょう)かもしれません。
蓄膿症は、医学的には副鼻腔炎(ふくびくうえん)と呼ばれる病気です。
鼻の奥にある空洞に、細菌やウイルスなどが原因で炎症が起こり、膿(うみ)が溜まってしまう状態をいいます。
風邪が長引いているように見えることもありますが、適切な治療が必要です。
このページでは、お子さんの蓄膿症の症状、原因、そして治療についてご説明します。

蓄膿症の症状について

蓄膿症の主な症状は、以下の通りです。
風邪の症状と似ていることもありますが、長引く場合や悪化する場合は注意が必要です。

  • 鼻水:黄色や緑色の粘り気のある鼻水が続くことが多いです。鼻をかんでもすぐに出てきたり、のどに流れ込んで咳の原因になったりすることもあります。
  • 鼻づまり:鼻が詰まって呼吸がしにくくなります。特に夜間や朝方にひどくなることがあります。口呼吸になるため、のどが乾燥しやすくなります。
  • 咳:鼻水がのどに流れ込むことで、痰が絡んだような咳が出ることがあります。夜間や起床時に多い傾向があります。
  • 顔面痛・頭痛:副鼻腔のある頬や目の奥、おでこなどに痛みを感じることがあります。小さなお子さんの場合は、痛みをうまく伝えられないこともあります。
  • 嗅覚障害:鼻の炎症がひどくなると、においが分かりにくくなることがあります。
  • 発熱:急性期の蓄膿症では、発熱を伴うことがあります。
  • その他:鼻声になったり、痰が絡んだり、口臭が気になることもあります。

これらの症状は、一つだけ現れることもあれば、いくつか同時に現れることもあります。
お子さんの様子を注意深く観察し、気になる症状があれば早めに受診しましょう。

蓄膿症の原因について

蓄膿症の主な原因は、細菌やウイルスの感染による炎症です。
多くの場合、風邪などの急性鼻炎(きゅうせいびえん)がきっかけで起こります。

  • 急性鼻炎の悪化:風邪をひくと鼻の粘膜が腫れ、副鼻腔の入り口が塞がってしまいます。これにより、副鼻腔の中にウイルスや細菌が繁殖しやすくなり、炎症が起こって膿が溜まります。
  • アレルギー性鼻炎:アレルギー性鼻炎があると、鼻の粘膜が慢性的に炎症を起こしているため、細菌感染が起こりやすく、蓄膿症につながることがあります。
  • 鼻中隔弯曲症(びちゅうかくわんきょくしょう):鼻の穴を左右に分ける壁(鼻中隔)が曲がっていると、鼻の通りが悪くなり、副鼻腔炎を起こしやすいことがあります。
  • その他:まれに、鼻の中にできたポリープ(鼻茸:はなたけ)が副鼻腔の入り口を塞いでしまうことなどが原因となることもあります。

お子さんの場合は、免疫力がまだ発達段階にあるため、風邪をひきやすく、それがきっかけで蓄膿症になりやすい傾向があります。

蓄膿症の治療について

蓄膿症の治療の目的は、副鼻腔に溜まった膿を出しやすくし、炎症を鎮めることです。
主な治療法は以下の通りです。

  • 薬物療法:
    • 抗生物質:細菌感染が原因の場合、細菌を退治するために抗生物質の内服薬が処方されます。医師の指示に従って、決められた期間しっかりと飲み続けることが大切です。
    • 去痰薬(きょたんやく):鼻水や痰を出しやすくする薬が処方されることがあります。
    • 抗ヒスタミン薬:アレルギー性鼻炎が関わっている場合は、アレルギー症状を抑える薬が用いられることがあります。
    • 点鼻薬:鼻の粘膜の腫れを抑え、鼻の通りを良くするステロイド点鼻薬や血管収縮薬などが用いられることがあります。ただし、血管収縮薬の点鼻薬は、使いすぎるとかえって鼻づまりが悪化することがあるため、医師の指示を守って使用しましょう。
  • 手術:慢性化して薬物療法や鼻洗浄などの保存的な治療で改善が見られない場合や、鼻茸などが原因となっている場合には、手術が必要となることがあります。

お子さんの蓄膿症の治療は、症状や年齢、原因に合わせて適宜行われます。
症状にお困りの時は、耳鼻咽喉科または小児科を受診し、医師の診断と適切な治療を受けることが大切です。

鼻水や鼻づまりが長引くなど、気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。
適切な診断と治療で、お子さんのつらい症状を和らげるお手伝いをさせていただきます。

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