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小児の肥満症

肥満症は、単に体重が多いだけでなく、体に脂肪が過剰に蓄積し、健康に悪影響を及ぼす状態をいいます。
小児期の肥満は、高血圧や糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めるだけでなく、心理的な問題にもつながることがあります。
お子さんの健やかな成長のために、早期の理解と適切な対応が大切です。

肥満症の原因について

小児の肥満症の原因は、主に以下の要因が複雑に絡み合って起こります。

  • 食生活の乱れ:高カロリーな食事、脂肪分の多い食事、甘い飲み物の摂取過多、不規則な食事時間、早食いなどが挙げられます。
  • 運動不足:外で遊ぶ機会の減少、ゲームやテレビなどの画面を見る時間の増加などにより、体を動かす時間が不足しがちです。
  • 遺伝的要因:ご家族に肥満の方がいる場合、お子さんも肥満になりやすい傾向があります。
  • 生活習慣:睡眠不足やストレスなども、食欲をコントロールするホルモンバランスを崩し、肥満につながることがあります。
  • 病気や薬の影響:まれに、特定の病気や服用している薬の副作用で肥満になることがあります。

小児期の年齢別適正摂取カロリーについて(目安)

お子さんの適正な摂取カロリーは、年齢、性別、活動量によって大きく異なります。以下はあくまで目安として参考にしてください。

  • 0歳台(乳児期):体重増加に応じて、欲しがるだけ与えるのが基本です。離乳食の開始とともに徐々に変化します。
  • 1-2歳(幼児前期):約950~1150kcal
  • 3-5歳(幼児後期):約1250~1550kcal
  • 小学校低学年(6-8歳):約1600~2000kcal
  • 小学校高学年(9-11歳):約2000~2400kcal(男児)、約1800~2200kcal(女児)

これはあくまで目安であり、活動量が多いお子さんや、成長が著しい時期にはより多くのエネルギーが必要となる場合があります。
糖質、タンパク質、脂質などのバランスも重要であり、医師や栄養士に相談し適切なアドバイスを受けることが重要です。

肥満症に対する治療・フォローについて

小児の肥満症の治療は、成長を妨げないように、ゆっくりと時間をかけて行うことが基本です。

  • 生活習慣の改善:食事療法:バランスの取れた食事を心がけ、高カロリーな食品や甘い飲み物を控えます。ゆっくりとよく噛んで食べる習慣をつけます。毎朝決まった時間に体重測定をすることも重要です。
  • 運動療法:積極的に体を動かす習慣を身につけます。遊びやスポーツを通じて、楽しみながら運動することが大切です。
  • 睡眠習慣の改善:規則正しい睡眠時間を確保します。
  • 行動療法:食事や運動に関する目標を立て、達成感を味わいながら行動変容を促します。
  • 家族の協力:ご家族全員で食生活や運動習慣を見直し、お子さんをサポートする体制を作ることが重要です。
  • 薬物療法・手術療法:小児では、生活習慣の改善が基本であり、薬物療法や手術療法はごく限られた場合に検討されます。
  • 定期的なフォローアップ:医療機関で定期的に体重や健康状態をチェックし、必要に応じてアドバイスやサポートを受けます。

肥満症の治療は、お子さん一人で取り組むのではなく、ご家族や医療機関が連携してサポートしていくことが大切です。
気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

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