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多汗症

お子さんの汗の量が、周りの子と比べて多いと感じることはありませんか?
特に暑いわけでもないのに、手や足、脇の下などが常に湿っている場合、それは多汗症(たかんしょう)かもしれません。
多汗症は、必要以上に汗をかいてしまう状態をいいます。
日常生活に支障をきたすこともあるため、気になる場合はご相談ください。

多汗症の原因について

多汗症の原因は、大きく分けて二つあります。

  • 原発性多汗症:明らかな病気が原因ではなく、汗腺(汗を作る器官)の働きが過剰になっている状態です。思春期頃から症状が出始めることが多く、手のひら、足の裏、脇の下など、特定の部位に症状が出やすいのが特徴です。緊張や精神的なストレスで汗が増えることもあります。
  • 続発性多汗症:他の病気(甲状腺の病気、糖尿病など)や、服用している薬の副作用などが原因で起こる多汗症です。全身に汗をかくことが多いです。小児科領域では比較的まれですが、念のため原因となる病気がないかを確認することが重要です。

多汗症の症状について

多汗症の主な症状は、気温や運動とは関係なく、大量の汗をかくことです。

  • 手のひらや足の裏:常にじっとり湿っていて、ひどい場合には滴り落ちることもあります。
  • 脇の下:服がすぐに汗で濡れてしまい、臭いが気になることもあります。
  • 顔や頭:緊張した時などに、大量の汗をかくことがあります。
  • その他:全身に汗をかきやすい場合もあります。

これらの症状により、日常生活で以下のような困りごとが生じることがあります。

  • 勉強や仕事に集中できない
  • 物に触るのをためらう
  • 着る服を選んでしまう
  • 対人関係に不安を感じる

多汗症の治療について

多汗症の治療法は、症状の程度や原因、年齢などを考慮して選択されます。

  • 生活指導:清潔を保つこと、吸湿性・通気性の良い素材の衣類を選ぶこと、制汗剤の使用などが勧められます。
  • 外用薬:塩化アルミニウムなどの成分が含まれた塗り薬で、汗腺の働きを抑える効果が期待できます。小児の手のひらでは、アポハイドローションという発汗の原因となる神経物質を抑えるローションがあります。
  • 内服薬:抗コリン薬という種類の飲み薬で、汗の分泌を抑える効果がありますが、副作用に注意が必要です。
  • イオントフォレーシス:手や足の多汗症に対して、微弱な電流を流すことで汗腺の働きを抑える治療法です。
  • ボツリヌス毒素注射:脇の下の多汗症に対して、ボツリヌス毒素を注射することで汗腺の働きを抑える治療法です。効果は一時的です。
  • 手術:重症な原発性多汗症に対して、最終的な治療手段として手術が検討されることもあります。

まずは、多汗症の原因を特定することが大切です。
残念ながら小児科領域では、患者様に提供ができる治療が限定的となりますので、治療が必要と医師が判断した場合は対応可能な近隣皮膚科様をご紹介させていただきます。
気になる症状があれば、治療の必要性も含めて、まずは遠慮なく小児科にご相談ください。

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