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吃音症(きつおんしょう)

お子さんの話し方が、時々つっかえたり、同じ音を繰り返したり、言葉が出にくそうに感じることがありますか?
それは吃音症(きつおんしょう)かもしれません。
吃音は、言葉がスムーズに出てこない発話障害の一つです。
多くは幼児期に始まり、成長とともに自然に改善することもありますが、長く続く場合は専門的な支援が必要となることがあります。
吃音は、お子さんの個性の一つであり、決してからかいの対象となるものではありません。

吃音症の原因について

吃音の原因は、まだ完全には解明されていませんが、様々な要因が複雑に関わっていると考えられています。

  • 脳機能の発達:言葉を話すための脳の機能が、発達の過程で一時的にアンバランスになることが指摘されています。
  • 遺伝的要因:家族に吃音のある方がいる場合、お子さんも吃音になりやすい傾向があります。
  • 環境要因:プレッシャーを感じやすい状況や、早口で話す人が周りにいる環境などが、吃音を誘発したり、悪化させたりすることがあります。しかし、環境だけが直接的な原因となるわけではありません。
  • 心理的な要因:吃音があることに対する不安や緊張が、さらに吃音を強くすることがあります。

吃音は、決して育て方や性格が原因で起こるものではありません。

吃音症の症状について

吃音の症状は、人によって、また同じ人でも状況によって様々です。主な症状としては、以下のものがあります。

  • 連発(れんぱつ):特定の音や音節を繰り返す(例:「ぼ、ぼ、ぼく」)。
  • 伸発(しんぱつ):特定の音を引き伸ばす(例:「ぶーーーく」)。
  • 難発(なんぱつ):言葉が出てこず、詰まってしまう(例:無音の状態が続く)。
  • 随伴症状(ずいはんしょうじょう):話す際に、顔をしかめたり、体を動かしたりするなどの動きが見られることがあります。

これらの症状は、緊張する場面や、急いで話そうとする時などに出やすい傾向があります。

吃音症の治療・フォローについて

吃音の治療やフォローは、お子さんの年齢や症状に合わせて、専門家による支援が中心となります。

  • 言語聴覚療法(げんごちょうかくりょうほう):言葉の専門家である言語聴覚士が、お子さんの発達段階に合わせて、話しやすい方法を練習したり、吃音に対する不安を軽減したりする支援を行います。
  • 環境調整:周囲の大人がゆっくりと話すことを心がけたり、お子さんが安心して話せる雰囲気を作ったりすることが大切です。発表、音読などで緊張してしまう場合は、順番の工夫なども必要となる場合があります。
  • 心理的なサポート:吃音があることに対するお子さんの気持ちに寄り添い、自己肯定感を育むためのサポートを行います。必要に応じて、心理士によるカウンセリングが行われることもあります。

吃音は、早期からの適切な支援によって、症状の改善や、吃音と付き合いながらよりスムーズに話せるようになることが期待できます。
気になる症状があれば、まずは小児科にご相談ください。
必要性に応じて、専門の医療機関や相談機関をご紹介いたします。

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