口唇ヘルペス
口唇ヘルペスについて
口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)によって引き起こされる感染症です。主な症状は、唇やその周辺に小さな水疱(水ぶくれ)ができることで、痛みやかゆみを伴います。一度感染すると、ウイルスは神経節に潜伏し、体の抵抗力が落ちた時などに再発することがあります。
口唇ヘルペスの症状について
口唇ヘルペスの主な症状は、以下の通りです。
- 初期症状:唇やその周辺にピリピリ、チクチクとした違和感やかゆみを感じます。
- 水疱形成:数時間から数日後に、赤みを帯びた小さな水疱が複数個現れます。
- 水疱の破裂:水疱は破れてびらん(ただれ)となり、かさぶたができます。
- 痛み:水疱やびらんには、痛みやかゆみを伴います。
- 発熱やリンパ節の腫れ:初感染の場合、発熱や首のリンパ節が腫れることがあります。
通常、1週間から2週間程度で自然に治りますが、再発を繰り返すことがあります。
口唇ヘルペスの原因について
口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)に感染することで発症します。主な感染経路は、以下の通りです。
- 接触感染:感染した人の唾液や水疱に直接触れることで感染します。
- 飛沫感染:感染した人の咳やくしゃみによってウイルスが飛び散り、それを吸い込むことで感染します。
一度感染すると、ウイルスは三叉神経節(さんさしんけいせつ)に潜伏し、体の抵抗力が落ちた時(風邪、疲労、ストレス、紫外線など)に再活性化して再発します。
口唇ヘルペスの治療法について
口唇ヘルペスの治療は、症状を和らげるための対症療法と、抗ウイルス薬による治療があります。
- 対症療法:痛みやかゆみに対して、鎮痛剤や軟膏を使用します。
- 抗ウイルス薬:アシクロビルなどの抗ウイルス薬を内服または外用します。早期に治療を開始することで、症状の軽減や治癒期間の短縮が期待できます。
重症の場合や、再発を繰り返す場合には、医療機関を受診しましょう。
口唇ヘルペス感染症の検査
口唇ヘルペスの診断は、通常、症状や経過から判断されます。
登園・登校の目安について
口唇ヘルペスは、学校保健安全法で明確な出席停止期間が定められていません。しかし、水疱が破れてびらんになっている間は、感染力が強いため、登園・登校を控えることが望ましいです。
登園・登校の再開については、以下の点を目安にしてください。
- 水疱がかさぶたになり、全身状態が良いこと。
- 医師の許可があること。
- 保育園や学校の指示に従うこと。
感染予防のために、手洗いやうがい、タオルの共用を避けるなどの基本的な対策を心がけましょう。
口唇ヘルペスについて、ご心配なことやご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。