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マイコプラズマ気管支炎

マイコプラズマ感染症について

マイコプラズマ感染症は、マイコプラズマ・ニューモニエという細菌によって引き起こされる呼吸器感染症です。特徴的なのは、通常の細菌と異なり細胞壁を持たないため、一般的な抗生物質が効きにくいことです。学校や家庭内で感染が広がりやすく、特に学童期から若年成人に多く見られます。

マイコプラズマ感染症の症状について

マイコプラズマ感染症の主な症状は、以下の通りです。

  • :初期は乾いた咳で、徐々に痰が絡むようになります。2~3週間以上長期間続くことがあり、一度咳をすると30秒~1分ほど続くこともあるしつこさも特徴です。
  • 発熱:高熱が出ることもありますが、微熱程度の場合もあります。
  • 全身倦怠感:だるさや疲れを感じます。
  • 喉の痛み:喉がイガイガしたり、痛んだりします。
  • 頭痛:頭痛を感じることがあります。

マイコプラズマ感染症は、症状がゆっくりと現れることが多く、風邪と間違われることもあります。しかし、咳が長引く場合は、マイコプラズマ感染症の可能性を考慮する必要があります。

マイコプラズマ感染症の原因について

マイコプラズマ感染症は、主に以下の方法で感染します。

  • 飛沫感染:感染した人の咳やくしゃみによってウイルスが飛び散り、それを吸い込むことで感染します。
  • 接触感染:感染した人の唾液や鼻水などが付着したものを触り、その手で口や鼻を触ることで感染します。

潜伏期間が2~3週間と長く、感染してもすぐに発症しないことがあります。

マイコプラズマ感染症の治療法について

マイコプラズマ感染症の治療には、主に以下の方法が用いられます。

  • 抗生物質:マイコプラズマに効果のある抗生物質(マクロライド系、テトラサイクリン系、ニューキノロン系など)を使用します。本来であれば数日で症状は改善するのですが、マイコプラズマは抗生物質に耐性(=効きにくさ)を持っていることが多く、適切な治療を行った場合でも症状が遷延することがあります
  • 対症療法:咳や発熱などの症状を和らげるために、咳止めや解熱剤などを使用します。

マイコプラズマは通常の細菌と異なるため、ペニシリン系やセフェム系の抗生物質は効果がありません。医師の指示に従って、適切な抗生物質を使用することが重要です。

マイコプラズマ感染症の検査

マイコプラズマ感染症の検査には、主に以下の方法があります。

  • 迅速診断キット:血液や鼻咽頭ぬぐい液を用いて抗原を調べることで、短時間で結果がわかります。
  • LAMP法:専用器具で後咽頭から採取した咽頭ぬぐい液の中に「マイコプラズマの遺伝子(DNA)」がいないか直接見ることができる方法。
  • PCR検査:喀痰や鼻咽頭ぬぐい液を用いて、ウイルスの遺伝子を検出します。
  • 抗体検査:血液を用いて、マイコプラズマに対する抗体の有無を調べます。

当院の検査は、精度、医療的資源のバランスから2番目のLAMP法を採用しております。ただ、外注検査で結果判明まで数日かかるため、診察上医師がマイコプラズマ感染症を疑った場合は診断的治療として抗生剤を早めに処方するケースがあります。

登園・登校の目安について

マイコプラズマ感染症による登園・登校の明確な基準はありません。しかし、発熱や咳などの症状がある間は、感染拡大を防ぐためにも自宅で安静に過ごすことが望ましいです。

登園・登校の再開については、以下の点を目安にしてください。

  • 発熱や咳などの症状が改善し、全身状態が良いこと
  • 医師の許可があること
  • 学校や保育園の指示に従うこと

感染予防のために、手洗いやうがい、マスクの着用などの基本的な対策を心がけましょう。

マイコプラズマ感染症について、ご心配なことやご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

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