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チック

お子さんが、まばたきを頻繁にしたり、首を傾けたり、咳払いをしたりする様子が見られることはありませんか?
それはチックかもしれません。
チックは、自分の意思とは関係なく、体の一部が動いたり(運動チック)、声が出たり(音声チック)する症状のことです。
多くは一時的なもので自然に治ることが多いですが、長く続く場合や複数の症状が現れる場合は、専門的な支援が必要となることがあります。

チックの原因について

チックの原因は、まだ完全には解明されていませんが、脳機能の発達や遺伝的な要因、環境的な要因などが複雑に関わっていると考えられています。

  • 脳機能の発達:脳の一部の機能が一時的にアンバランスになることが指摘されています。
  • 遺伝的要因:家族にチック症のある方がいる場合、お子さんもチックが出やすい傾向があります。
  • 環境要因:ストレスや不安、興奮などがチックのきっかけになったり、悪化させたりすることがあります。しかし、環境だけが直接的な原因となるわけではありません。
  • 神経伝達物質の異常:脳内の神経細胞間で情報を伝える物質のバランスが崩れている可能性も指摘されています。

チックは、決して育て方や性格が原因で起こるものではありません。

チックの症状(複雑性も含めて)について

チックの症状は、現れる部位や動き、音の種類によって様々です。

  • 単純チック:
    • 運動チック:まばたき、顔しかめ、首振り、肩すくめ、口すぼめなど、短く素早い動き。
    • 音声チック:咳払い、鼻鳴らし、うなり声、舌打ちなど、短い音。
  • 複雑性チック:いくつかの単純チックが連続したり、より意味のある動きや言葉になったりします。
    • 複雑性運動チック:ジャンプ、体をねじる、人の真似をする(反響動作)、物を触る、特定の順序で動くなど。
    • 複雑性音声チック:単語やフレーズを繰り返す(反響言語)、汚い言葉を言う(罵詈雑言)、文脈に合わない言葉を発するなど。

チックの症状は、時間帯や気分、集中している時などによって変動することがあります。

チックの治療・フォローについて

多くの一過性のチックは自然に治るため、経過観察となることが多いです。
しかし、症状が長く続く場合や日常生活に支障が出ている場合は、専門的な支援が必要となります。

  • 心理教育:チックについて本人や家族が正しく理解することが大切です。
  • 環境調整:ストレスを軽減できるような環境づくりを心がけます。
  • 行動療法:ハビットリバーサル(チックが起こる前に気づき、拮抗する動きをする訓練)などの行動療法が行われることがあります。
  • 薬物療法:症状が重く、日常生活に支障が大きい場合に、チックを抑える薬が用いられることがあります。

チックは、周りの理解と適切なサポートがあれば、多くの場合、症状が軽減したり、気にならなくなる程度にコントロールできるようになります。
気になる症状があれば、まずは小児科にご相談ください。
必要性に応じて、専門の医療機関をご紹介いたします。

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