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臍ヘルニア(でべそ)

生まれたばかりの赤ちゃんのおへそが、ポコッと膨らんでいるのを見て驚いたことはありませんか?
それは臍ヘルニア(さいヘルニア)、一般的に「でべそ」と呼ばれる状態です。
腹部の筋肉が完全に閉じずに、おへその部分から腸の一部などが皮膚の下に出てくることで起こります。
多くの場合は自然に治るので、過度な心配はいりません。

臍ヘルニアの原因について

赤ちゃんがお腹の中にいるとき、お母さんからの栄養や酸素は臍帯(へその緒)を通して赤ちゃんに送られます。
臍帯が通っていたお腹の壁の穴は、通常生後数ヶ月かけて自然に閉じていきます。
しかし、この穴が完全に閉じなかったり、閉じ方が弱かったりすると、お腹の中の圧力によって腸の一部や腹膜が皮膚の下に押し出され、臍ヘルニアとなります。
臍ヘルニアは、特別な原因があるわけではなく、赤ちゃんの発育過程でよく見られるものです。

臍ヘルニアの症状について

臍ヘルニアの主な症状は、おへその部分が丸く、柔らかく膨らむことです。

  • 膨らみの大きさ:小さなものから、ピンポン玉くらいの大きさになることもあります。
  • 膨らみの変化:赤ちゃんが泣いたり、咳をしたり、いきんだりしてお腹に力が入ると、膨らみが大きくなることがあります。逆に、リラックスしている時や寝ている時には、小さくなることがあります。
  • 痛み:通常、赤ちゃんが痛がることはありません。触っても嫌がる様子がなければ、心配はいりません。

臍ヘルニアに対する治療・フォローについて

ほとんどの臍ヘルニアは、特別な治療をしなくても自然に治ります。

  • 自然経過観察:生後1歳頃までに、多くの場合、腹部の筋肉が発達し、穴が閉じることで自然に膨らみがなくなります。そのため、特に症状がなければ、経過観察となることが一般的です。
  • 圧迫療法:まれに、医師の判断で、スポンジや専用の器具などを使っておへそを圧迫する治療が行われることがあります。しかし、効果については賛否両論があり、推奨されない場合もあります。自己判断で行うのは避けましょう。
  • 手術:ごくまれに、3歳頃になっても大きな膨らみが残っている場合や、繰り返し嵌頓(かんとん:腸が挟まって戻らなくなること)を起こすような場合には、手術が検討されることがあります。

臍ヘルニアは、ほとんどの場合自然に治るため、過度に心配する必要はありません。
しかし、膨らみが急に硬くなったり、赤ちゃんが痛がったり、嘔吐したりするなどの症状が見られた場合は、すぐに医療機関を受診してください。
ただ整容面で気にされるご家族も多くいらっしゃいますので、定期的な健診で医師が経過を観察し、必要に応じて圧迫治療や紹介などもさせていただきますのでご安心ください。

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